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逆車が買えない?!-消費者(ライダー)無視の日本の現実

昔からバイクメーカーの間で競争はありました、というか、今でもあるはずなのですが、様々な「規制」のおかげで海外モデルに比べて「低」性能の国内モデルが競争に拘わらず普通に売られています。テレビやPC、AV機器などは「高」性能を売りにしています。資本主義経済では当たり前です。それなのに国内向けバイクはわざわざお金をかけて性能を落としているのです。そのため、高性能のマシンを求める人は逆輸入車、(以下逆車)または外車を買うしかありませんでした。

今まで逆車といえば大半が「大型車」で、価格も高めでした。1996年以前は免許制度の関係で限られた人でしか手に入れることができなかったものです。現在も逆車は大半が「大型車」ということには変わりないのですが、免許制度の問題はなくなりました。価格も場合によっては国内モデルより安い場合もあるでしょうか。随分身近になったと思います。ところが、昨今、一部の海外モデルが車検の都合?で販売を見合わせているものがあるというのです。

理由は、より厳しくされた騒音規制にあるのが原因のようです。バイクにとって「音」は重要な要素だと思います。(騒音規制をなくして、マフラーを改造したり、違法マフラーに交換して騒音を撒き散らして走り回る事がいいといっているわけではありません。)

規制強化によって、性能を落としたバイクしか買えないことが現実になってきました。ライダーにとって商品選択の自由が当局によって奪われつつあるという事だと思います。いつのことだったでしょうか、有名な人が言っていた「改革」とは規制緩和も含まれていたと思います。バイクのことでは「抵抗勢力?」が勝ってしまったのでしょうか、「改革」というより、規制強化の方向に進んでいるのが現実です。規制強化ということでマイナスイメージを懼れたのか、ちょっと前には「馬力規制撤廃」もありました。しかしながら、「馬力規制撤廃」後、逆車と同じフルパワー車は私の知る限りこれまでのところ無いようです。馬力規制が無いだけで相変わらず国内モデルは逆車より馬力を落としたものしか売られていません。なぜなのでしょうか。もしかしたら、「馬力規制撤廃」と騒音規制による逆車規制?は関連があるかもしれません。

通常、テレビやPC、AV機器などは、わざわざ性能を落としたものを国内モデルなどといって売るような事はしません 。それがバイクとなると、何のためらいも無く堂々と売られています。例えば某国内モデルは、馬力(パワー)が逆車より低くなっています。さらに、自主規制のため速度リミッターも付けられました。その上、マフラーは騒音規制に合わせたもののため、重量増となってしまいました。逆車に比べパワーが低い上、重くなっているのです。パワーを下げた理由について日本の道路事情に合わせたということだそうです。

だったらそれで、日本の事情に合わせてヘルメットホルダを装備するとか、デザイン上不評が多い?テール(リアフェンダー)の形を改善するとか、それこそ日本国内の要望-(国内モデル販売前の逆車ユーザーの声)に合わせたものを作ればいいと思うのですが、それをしないところを見ると国内モデルを開発することと国内ユーザーは無関係ということでしょうか?日本のバイク市場は不可解なことが多いように思えます。

これまでのバイクの「規制」はその殆どがライダーに有害なものでした。「刀狩り事件」の理不尽さや、かつての「限定解除」の苦労が脳裏を過ります。現実問題として、二輪車というだけで通行止めの道路も数多くあります。何れにしろ、規制のために逆車か買えなくなりつつあるのは間違いのないところで、ライダーにとって有害・不利益なことが起きているのです。有害・不利益なことが、ライダーに対し現実に起きているならば、その現実を直視しなければなりません。


 
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